学生でも仮想通貨の税金を納める必要あるの?

学生でも仮想通貨の税金を納める必要あるの?

仮想通貨の人気が高まっており、学生さんでも大きな利益を上げている人が多いようです。

そこで気になることが税金です。

学生でも税金を払うのかなと戸惑う人も多いのでは?

実は、これまで税金に無縁だった人も、収入があれば納税の義務があるのです。

知らなかった!では済まされない税金について理解を深め、仮想通貨取引をより賢く楽しみましょう。

仮想通貨取引の利益には税金がかかる

仮想通貨取引の利益には税金がかかる

仮想通貨取引において利益を得た時には、その利益分について税金が課せられます。

これは、仮想通貨取引を本業とする人はもちろん、副業とするサラリーマンでも、学生であっても同様です。

学生だから関係ないのでは?ということには残念ながらなりません!

課税される税金は、所得税と住民税です。

住民税は所得の10%、所得税については、給与所得などその他の所得と合わせた総所得額により税率が変わってきます。

累進課税方式となっていますので、所得が多ければ多いほど税率が高くなり、最高45%です。

仮想通貨取引の利益に係る税金に関しては確定申告が必用

仮想通貨取引の利益に係る税金に関しては確定申告が必用

仮想通貨取引にかかる税金は、確定申告による自己申告です。毎年3月に、前年1月1日から12月31日分の税金を申告します。

仮想通貨取引で利益を得る人の中には、2パターンあります。

  1. お給料が主な収入で、副業として仮想通貨取引を行う
  2. 仮想通貨取引だけが収入

サラリーマンのように源泉徴収されている「給与所得」があり、副業として仮想通貨取引を行っている人は、1に当たります。

学生でも、もしアルバイト代が多く源泉徴収されており、さらに仮想通貨取引を行っていれば同様です。

この場合、副業としての仮想通貨による所得が20万円以上の時に、申告の義務があります。

アルバイトを行っておらず、収入は仮想通貨取引による利益だけという人は、2です。

これは、アルバイトを行っていてもその収入が65万円以下、つまり「給与所得」がゼロの場合も含まれます。

学生さんの中にはこのような人も多いでしょう。この場合は、仮想通貨の利益が38万円以上の時に、確定申告が必要になります。

所得税の非課税枠

所得税の非課税枠

さてここで、「アルバイトはしているけれど税金を引かれた覚えがないけど?」という人も多いかと思います。

それは、課税ルールとして非課税枠が設けられているからです。

所得税は所得がある人全てに課せられる税金ですが、様々な事情を考慮し税負担を軽くするために「所得控除」が設けられています。

所得控除とは、「所得から差し引かれる金額」のことです。つまり、所得額から控除金額を差し引くことで課税される金額が減り、納める税金も減るという仕組みです。

所得控除は内容により14種類ありますが、特に「基礎控除」「配偶者控除」「扶養控除」「医療費控除」「社会保険控除」などは多くの人にかかわりがあり、よく耳にするものです。

これらは、給与所得、雑所得など全ての所得を一旦合計し、その金額から相殺されます。

また、給与所得に関しては、勤務に係る必要経費として「給与所得控除」が設けられています。

給与所得控除は、給与としての収入総額から即控除され、「給与所得」としての金額を算出します。

上記で言う「給与所得」とはこの控除後の金額のことを指します。

話を元に戻しますが、「学生でアルバイトをしているのに税金を引かれたことが無い」という人は、これらの所得控除の恩恵を受けているのです。

アルバイト代などお給料は給与所得に分類されますので、「給与所得控除65万円」が収入額からまず差し引かれて計算されます。

給与の収入額 - 給与所得控除65万円 = 「給与所得」
 
そして、もう一つ関係するものが「基礎控除」です。

基礎控除は全ての人が一律に受ける控除で、控除額は38万円です。

この基礎控除は、上記で計算された給与所得に、雑所得などその他の所得を合算した総所得額から控除される金額です。給与所得だけが収入の場合にも適用されます。

「アルバイト代として年間の給与支給額が103万円であるとき」を考えてみると、

(103万円-給与所得控除65万円)-基礎控除38万円=“0” 
 

課税対象額はゼロとなり、税金を払う必要がありません。

このような仕組みから、「アルバイトをしても税金を払ったことがない」という状況が起きてくるわけです。

注意!仮想通貨取引による利益は、給与所得ではない

注意!仮想通貨取引による利益は、給与所得ではない

上記で、アルバイト代など給与所得に関しては、「給与所得控除と基礎控除」両方が適用され、「合計103万円が控除される」ことがわかりました。

「103万円までは税金がかからない」とよく言われますが、これはこのような理由で説明がつきます。
 
「それなら仮想通貨の利益も、103万円までは儲けていいんだ!」

と思っていませんか?実は、仮想通貨の利益については、少々事情が異なるのです。

もちろん仮想通貨取引で利益はいくらでも出してもらって結構なのですが、税金事情は厳しいです。

それは、仮想通貨取引による利益は「給与所得ではない!」からです。

仮想通貨取引で得た利益はお給料ではないため給与所得には分類されず、「雑所得」に分類されます。

したがって、「給与所得控除」が適用されません。

雑所得である仮想通貨取引による利益には、「基礎控除の38万円」だけが適用されますので、38万円を超えた分に関しては、税金がかかるというわけです。

アルバイトと仮想通貨取引両方から収入がある、でも税金を払いたくないという人は、

「アルバイトの給料を65万円以内、仮想通貨の利益を38万円以内」

に納める必要があります。この条件から外れた場合は、必ず確定申告をしてください。税金計算が複雑になる可能性もありますので、税理士に相談してもよいかもしれませんね。

扶養控除に注意

扶養控除に注意

税法上扶養という言葉を聞いた事があるでしょうか。

学生さんは大抵の場合親の扶養に入っている、つまり被扶養者です。

税法上の被扶養者であるための要件は以下です。

年間所得金額が38万円までの16歳以上の親族

実は、税法上扶養とは、被扶養者本人ではなく、扶養者のための優遇制度です。

それは、扶養している親族がいると「扶養控除」が受けられるからです。

扶養控除とは、収入の少ない人が家族内にいる人のための控除です。

高校生、大学生の子供を扶養している親はぴったりと条件に当てはまります。対象となる扶養親族を持つ親は、扶養控除により、節税ができていることになります。

この扶養控除の条件「年間の所得金額が38万以下」に要注意です。

所得金額とは、収入の総額から所得控除額を差し引いた金額です。

仮想通貨の利益だけが収入の学生であれば、「仮想通貨利益の金額-基礎控除38万円」です。

もし、学生の方が仮想通貨取引で38万円以上の利益を出してしまうと、38万円を超えた部分について本人が税金を払う義務が発生します。

それと同時に税法上の被扶養者ではなくなり、親は扶養控除適用対象外となり、支払う税金が増えてしまう可能性があります。

万が一仮想通貨で得た利益が38万円を超えそうなときには、一言ご両親に断っておく必用があるでしょう。

ちなみに、収入がアルバイトなど給与所得だけであれば、103万円までが扶養控除の対象です。

まとめ

まとめ

仮想通貨は学生の方の間でも注目されています。

着実に利益を上げている人も多いようですが、利益について回るものが税金です。

仮想通貨取引ではその利益に対して税金がかかり、確定申告による自己申告で納税します。

ただし、一定金額までの非課税枠がありますので、収入額によっては税金を払わなくても済むことがあります。

収入額によっては税金の問題と共に、親の扶養控除にも関わってきますので、親に迷惑をかけないためにも、税金について理解を深める必要があるでしょう。