仮想通貨のチャートはどの時間で見るべき?日足、4時間足、1時間足、いったいどれ

仮想通貨取引に限らず、様々な投資を行う上で利用されているテクニカル分析。

これは、チャートを利用して過去の相場の動きを見たり、将来の動きを予想しながら、取引の判断に役立てるものです。

このチャートには、いくつもの異なる時間表示が用意されています。慣れないと、一体どの時間のチャートを使えばよいのか大変わかりにくいものです。

そこで今回は、仮想通貨のチャートはどの時間表示で読み取ればよいのかについて、調べててみました。

仮想通貨の分析方法

仮想通貨の分析方法

金融取引では、相場の分析が欠かせません。仮想通貨取引でも同様で、ファンダメンタル分析とテクニカル分析と呼ばれる二つの分析方法が使われています。

政治動向、金融政策、財政政策などの変化が市場全体に及ぼす影響から、相場の大きな方向性を掴み予測する手法がファンダメンタル分析です。

これに対し、過去の値動きをチャートに表し、今後の相場の流れや傾向を予測するものがテクニカル分析です。

過去の取引結果がチャートとして表れることから、過去に似たような動向があれば、将来も同じような動きになるという可能性のもとに予測を立てます。

ファンダメンタル分析では、経済問題、国際問題、など特に経済に関する専門的な知識と情報収集が必用で、プロでなければ難しい面がありますが、テクニカル分析では、チャートのみに集中していればよく、経済に関する知識が少なくても可能というメリットがあります。

特に最近では、トレーディングツールの発達によりテクニカル指標の表示が容易なため、テクニカル分析は多くの人の間で広まっています。

チャートの時間設定は選択可能

チャートの時間設定は選択可能

テクニカル分析は、チャートに表されるデータからトレンドを読み取っていくわけですが、最も基本的な形がローソク足を使ったチャートです。

これは、一定期間の始値、終値、高値、安値を一つのローソクで表すものです。

この一定期間という時間軸は様々に設定することができ、1分足、15分足、1時間足、4時間足、日足、週足、月足など、自分の分析に合った時間軸を選んで見ることができます。

仮想通貨のチャートは、一体どの時間で見るべきなのか?

仮想通貨のチャートは、一体どの時間で見るべきなのか?

これは多くの人がぶつかる疑問だと思いますが、これは、自分の投資スタイルによって変わってきます。

長期投資をしたいのか、短期投資をしたいのかによって、見るべきチャートが変わってきます。

ただし、テクニカル分析を行う上で、一つのチャートだけで判断するべきではありません。

まずは自分の投資スタイルに合った時間で見て、さらに異なる時間のチャートも必ず比較し、総合的な判断が必用といわれています。

「1時間足」 ⇒ デイトレ―ド、その日一日の値動きを見る時

デイトレードは、一日のうちに買いと売りを行いますので、1時間ごとの短い時間軸での値動きを知る必要があります。1時間足では、一日のうち何時ごろ相場が動くか?などがわかりやすいです。下落傾向が続き今日は買いたいという日に、底値を探る時などにも利用できます。

「4時間足・日足」 ⇒ 数日から数週間の値動きを見る時

日足チャートは、一つのローソク足が一日の値動きを表しているので使いやすい単位です。価格の上昇や下降傾向がしばらくの間続いた、傾向が反転するタイミングを知りたいなどという時に便利です。

「週足・月足」 ⇒ 数ヶ月から数年の長期トレード、今後のトレンドを予測したい時

長期間の相場の動きを見たい時は、週足、月足チャートが向いています。上昇傾向、下降傾向が続いていて、いつその傾向が反転するかなどを知りたい時にもよく使われます。

時間設定によって見え方が変化するチャート

時間設定によって見え方が変化するチャート

自分の取引に合った時間軸を決められることはよいのですが、時に、その時間設定によって、「チャートの見え方が全く異なる」という問題が発生することがあります。

例えば、「日足チャートを見ると、右上がりの上昇トレンド、今が買い時という判断。ところが、同じ仮想通貨の動きを1時間足チャートに変えてみると、こちらでは右下がりの下落トレンドだった」という状況です。こうなると、買い時なのか?売り時なのか?迷ってしまうわけです。

実はこのような状況は頻繁に起きます。

それは、「相場は上下しながら動いている」からです。

仮想通貨に限らずどのような相場を考えても、その価格変動は小刻みに上がったり下がったりしながら波打つように動いています。

下降トレンド、上昇トレンドとは言っても、一定方向に一直線に動いていくということはありません。

そのため、日足チャートのように大まかな流れを見た時には右上がりのゆるやかな曲線を描いていても、実はその中には小さな波がいくつも連なっていることになります。

1時間足のチャートとしたときには、ゆるやかな曲線のうちの一部が拡大されて表示されるというイメージです。

そうなると、日足のゆるやかな曲線では見えなかった小さな波が拡大されますので、その波を作る上向きの線、すなわち上昇トレンドが表示されることもあれば、下向きの線、すなわち下降トレンドが現れることもあるのです。

大きなトレンドの中には、実は「小さな上昇トレンドと下降トレンド」がいくつも連なっているというわけなのです。

テクニカル分析は複数のチャートで深い分析を!

テクニカル分析は複数のチャートで深い分析を!

上記の例は、「日足チャートで上昇トレンドであったのに、たまたま1時間足チャートとして拡大された部分が下降トレンドであった」ということです。

大きなトレンドが上昇し続けている状態であるならば、小さな下降トレンドの後にはまた、小さな上昇トレンドが起きているはずです。

ところで、日足と1時間足を時間的に比較したとき、より長時間である日足を「上位足」、より短時間である1時間足を「下位足」と呼びます。

時間軸によりトレンドが異なるという場合、上位足の方が力が強いといわれています。

下位足でたまたま逆のトレンドであっても、後に上位足の流れに引き戻される可能性が高いようです。

ですからこのようなパターンでは、上位足である、より大きな流れを目安に取引の方向性を決めていくとよいです。

ただし、短絡的に上位足の流れに従うだけではよくありません。テクニカル分析では、一つのチャートだけで判断することは好ましくないとも言われています。

まずは上位足の流れにそって方向性を決める、そして、後に下位足が実際に同じ方向性に戻ってくることを確認出来たら取引を確定するという考え方を基本としましょう。 

「時間足を変えることで、同じチャートでも見え方が全く異なる」

一見混乱しがちで面倒のように感じますが、逆に安全性を高め、深い分析に繋がります。

まとめ

まとめ

仮想通貨のチャートは、時間の設定を自由に変えることができます。5分足、1時間足、4時間足、日足、週足、月足などがありますが、自分が行う取引にあった時間足を選んで相場を読んでいきます。

「1時間足」 ⇒ デイトレ―ド、その日一日の値動きを見る時
「4時間足・日足」 ⇒ 数日から数週間の値動きを見る時
「週足・月足」 ⇒ 数ヶ月から数年の長期トレード、今後のトレンドを予測したい時

ただし、テクニカル分析では、一つのチャートだけで判断することは好ましくありません。

そのため、時間足を変えて複数のチャートを比較しながら判断していきます。

その時、同じ仮想通貨のチャートなのに時間足を変えたらトレンドが正反対で混乱してしまうことがありますが、これは良くあるケースです。

時間を変えたチャートを分析することは、より安全な取引にもつながりますので、面倒がらずに行いましょう。